こんにちは河村むつみです。
イヤなことがあったとき、あなたはどうしますか?
「忘れる努力をする」
いいですね!忘れることはとても大事。
でも、その作業は「イヤな情景が蘇ったり、高ぶった感情が邪魔をしたり」で一進一退し、相当なエネルギーと時間が必要になることが多いのです。
今回は、イヤなことが起きた時点の自分をアップデートするための「3つの作業」をご紹介します。
この3つの作業を行うと、忘れるスピードが速まり、同じことが起きるリスクを小さくすることもできます。
「自分をアップデートって…意味がわからないんだけど?」
そうですよね、では具体的な例をご紹介します。
今回は少し長い内容になりますが、どうぞ最後までおつきあいください。
■まずは練習事例
あなたは、上司の指示でプレゼン資料に情報を付け加えた。ところが、顧客からその情報が「不適切」と指摘される。すかさず上司が顧客に「こいつが勝手に付け加えたようで…知らなかったとはいえ私の監督責任です。すみません」と謝った。その後上司と2人になったが、謝罪はなかった。 こちらから「あの場面危なかったですね~」と誘導してみたが、「そうだな」だけでスルー。その後、釈然としないモヤモヤした気持ちと、くすぶるような怒りが収まらない。
これは腹が立ちますね!
「悪いことをしたら謝る」というのは、立場の上下関係なく人間としての基本。上司だからといって免除されるものではありません。
それはさておき、このままだと上司の顔を見るたびに不快になるし、顧客に対してもわだかまりを残しそうです。
そこで「3つの作業」をするのです。
■作業その1「出来事を時系列に並べてみる」
1)上司が資料への情報追加を指示
2)わたしが指示内容を承諾して実施
3)顧客が2)で追加した情報について苦言
4)上司がわたしの独断行為と弁解
5)顧客のリアクション(不明)
6)わたしを悪者にしたことについて上司からの謝罪なし
7)モヤモヤと怒りが収まらないわたし
こんな感じではどうでしょうか? 主観を交えずあくまでも事実だけを並べましょう。そして次にすすみます。
■作業その2「自分の行動の反省点と改善点の確認」
ここで大事ことは「上司の行動については完全スルーする」ことです。
そもそも「自分以外の人が何を考えているかなどわからない」のです。
上司のことは放っておいて、自分のために再発防止対策と今後のスタンス確立を急ぎましょう!
まずは、時系列2)「わたしが承知して実施」を振り返ります。
指示があったとき、あなたはその内容に少しでも疑問を持ちましたか?
もし全く疑問を持たなかったのであれば、今回の顧客の苦言をきちんと理解して心に刻みましょう。
すると次回上司から指示があったとき、疑問を感じられるようになるはずです。
その場合、懸念点はすべてすぐに上司に伝えます。決して批判的な口調にならないように気を付けてください。
これは上司の同意を求める行為ではありません。自分の意見の発信です。
可能なら、第3者の意見を付け加えてもいいでしょう。
この行為は、結果的に上司が自分の価値観について見直すきっかけになったり、卑怯な行動の抑止力になるという効果を発揮することがあります。
しかも後日問題化したときにあなたを守ってくれるのです。
■作業その3「記憶しておくべき客観的事実の抽出」
まずは、顧客の反応を客観的に理解しましょう。
いざというとき「部下を悪者にする人間」を、全面的に信用する人はどれほどいるでしょうか?
残念ながらあなたの上司は「不誠実な人」として顧客に認識されてしまったかもしれません。
そこで、ここはあなたが「会社としての誠意」を顧客に伝えるためにエネルギーを使ってください。
そもそもBtoBのビジネスは会社と会社で行うものです。よって「顧客が自分や上司を個人としてどう思っているか」を気にして、それを挽回するためのエネルギーを使う必要はないのです。
もうひとつ認識すべき客観的事実は「上司は自分の非をみとめない」です。
ひょっとしたら今回の行為は「あなたを悪者にしたのは会社のため。ひいては会社に雇用されているあなたのためでもある」という論理で起こしたのかもしれません。
でも、あなたはそれが正しいか正しくないかの判定をする立場ではないし、上司の思考回路を変えることもできません。
ここでは、上司の行動傾向を客観的に認識するにとどめます。
どうぞ自分のエネルギーは自分のために使ってください。
■まとめ
これで準備万端、さあ、思いっきり忘れましょう!
すでに、少しだけ心が軽くなっていませんか?
せっかく考えたことを忘れそうで不安なら、要点だけのメモを残しておいてもいいかもしれません。
「ひとは何を考えているかは分からないし変えられない」
「疑問感じたら表明―相手の変化は期待しない」
「ビジネスは会社X会社」
「上司は非をみとめない」
「エネルギーは自分のために使う」
こんな感じではいかがでしょうか?
「忘れる前の3つの作業」
作業その1「出来事を時系列に並べてみる」
作業その2「自分の行動の反省点と改善点の確認」
作業その3「記憶しておくべき客観的事実の抽出」
今回はビジネスでの事例でしたが「忘れる前の3つの作業」は、様々な状況で活用できます。どうぞお試しください!
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